8月が来て
大してボリュームもない雑事、取引先へのメールを送り、会社を後にした。
本当に後にした、という感覚は今もってないが、確かに起こったことだ。
何かを成し遂げた達成感もない。その代わりに一切の後悔もない。
だが不思議と別れの挨拶をするうち、鼻の奥がつんと来て泣きそうになった。
無為な時間だと感じた瞬間も多かった、だが意外と懸命に働いていたのだ。
上がりの時間を合わせてくれた同期達とお好み焼きをつまみながら、
ひたすらビールを飲み、最近や今後の話をした。みんな何かに迷っている。
今後、間違いなく彼らとは頻繁に飲む様になるだろう。それが楽しみだ。
終電近くで彼女の家に行くと、いつもの様に彼女は猫と待っていた。
ベルギービールと赤ワインをゆっくり飲みながら最近の話をする。
結局4時過ぎに寝た。
この土日、何にも属していない、という感じを味わえるだけ味わいたい。
まぁ、本質的には、いつだって自分以外の何にも属していない。